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高気密住宅の気密性能

気密性とは、住宅の隙間を減らして密閉性を高めることを言います。気密性が高いほど隙間が少ない=室内の空気が外に漏れにくく、外の空気が室内に入りにくいため、季節を問わず快適な室内環境を整えることが可能です。

ここでは、高気密住宅(大阪)を建てる際に知っておきたいメリット・デメリットや、高断熱住宅の基準、しくみ、工法などをご紹介します。

気密性能が高い住宅の
メリット・デメリット

メリット

住宅を高気密化するメリットは、室温を一定に保ちやすいことです。隙間がほとんどないため、外の冷気や暖気に影響されることなく、少しの暖房・冷房でも十分に室内温度を保つことができます。暖房をフルに動かす必要がないので、電気代や燃料費なども抑えることができるでしょう。

また、高気密住宅は、花粉・黄砂・PM2.5といった、粒子の細かい汚染物質が室内に侵入することも防いでくれるため、アレルギーなどの症状軽減が期待できます。

遮音性が高い点も魅力です。隙間がない=音漏れせず、外部の音もある程度シャットアウトすることが可能。交通量の多い場所や学校の近くでも、騒音を気にせず生活することができます。

デメリット

デメリットは、空気が篭もってしまう点です。従来の住宅は気密性が低く隙間があったため、あえて換気しなくても、自然と換気ができていました。しかし高気密住宅は隙間がほとんどないので、自然に換気することができません。このため、換気システムを設置して24時間換気しなくてはなりません。

また、内部結露にも要注意。内部結露とは、壁の内側や床下、天井裏などが結露してしまうことです。暖かい室内の空気が、壁の中に侵入することで結露が発生し、そのまま放置すると柱や土台が腐食する可能性も。施工時に隙間ができることで発生しやすくなるので、通気層を確保し、気密シートを使うなど、適切な施工を行うことが大切です。

「高気密住宅」と言える
基準や目安

以前は「エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)」に基づく「次世代省エネルギー基準」で、日本の地域ごとにC値の基準が定められており、C値が基準以下の住宅が「高気密住宅」とされていました。

C値とは、隙間相当面積とも呼ばれ、隙間の合計面積(cm²)を建物の延べ床面積(m²)で割って算出し、「cm²/m²」という単位で表したもの。数値が小さいほど気密性が高いということになります。

しかし、2009年の省エネ法改正によりこの基準が撤廃され、現在は「この数値なら高気密住宅」という明確な基準はありません。ただし、C値は0に近づくほど隙間がないことを表しており、一般的には0.5を下回るような高い気密性能を確保することが望ましいとされています。

大阪で気密性能が必要な
理由やメリット

大阪は、実は、かなり暑さが厳しい地域です。地球温暖化に加えて都市化による影響が現れていると言われ、平均気温はこの100年で2.6度も上昇(※)しています(2022年9月調査時点)。その結果、熱中症患者が増加し、人の健康や生活環境への影響が顕著になっています。

また、実は大阪は六甲山地、生駒山地、和泉山脈などに囲まれた大きめの盆地。熱気が溜まりやすい上、多くのビルやマンションの密集によるヒートアイランド現象、大阪湾の夕凪によって流れ込む湿気によって、極めて不快指数の高い、夏の夜が続きます。

これからますます温暖化が進んでいけば、暑く、過ごしづらい日も増えていくでしょう。このため、気密性を確保した快適な室内環境が欠かせないのです。

こちらのページでは、大阪エリアで高気密住宅を提供しているメーカーをご紹介しています。「何十年も暮らす住まいを快適で安心できるものにしたい」とお考えの方は、ぜひチェックしてみてください。

高気密住宅に対応している
おすすめの会社3選も見てみる

高気密住宅の仕組み

高気密住宅を建てるには、「屋根・天井」「壁」「床・基礎」の3つの部分を隙間がないように施工していくことが大切です。寸法誤差の少ない建材を使用したり、建材の接合部分を気密シートや気密テープなどで塞いだりしてもらえると安心です。

気密性を高めるには、一般的な住宅よりも専用部材を多く使い、隙間を丁寧に埋める高い施工技術が必要です。このため、コストが高くなったり施工期間が長引いたりするケースが少なくありません。

高気密住宅を叶える工法例

気密工法には、大きく分けて「シート気密」「ボード気密」があります。

シート気密とは、壁の室内側にポリエチレン製の防湿気密シートを連続して施工し、家全体を隙間なく包みこむ工法です。防湿気密シートは入手しやすいのがメリットですが、施工者の技術によって気密性能に差が生じ、施工の難易度が高いのがデメリットです。

一方ボード気密は、外壁や床に用いる構造用面材と横架材や柱の間に気密パッキンをはさみ、一つの大きな一面の気密バリアを形成する工法です。気密施工を簡略化できる上、構造用面材(ダイライトボード)を用いることで耐震性の向上も期待できるのが特徴です。

高気密住宅を建てる時の注意点

住宅の気密性能は、実際に施工をする職人の技術力に左右されます。どんなに良い建材を揃えても、技術のない職人が施工すると、施工精度が低く隙間の大きな家になってしまうからです。現場の職人が気密施工を正しく理解し、丁寧で精度の高い施工を行うことで、初めて高気密住宅が完成します。

このため、高気密住宅を建てる場合は、練度の高い職人が多い、高気密住宅の施工実績が豊富なビルダー&工務店から選ぶのがおすすめです。

高気密住宅を建てた人の口コミ

寒いと感じることがない

リビング階段のある建物って、北海道の気候から考えると結構マイナス面が多いんです。2階から冷気が入ってきて、1階の暖かさが抜けていくわけですから。でも一条の家は全館床暖房と気密性・断熱性のおかげもあって、寒いなって感じることは正直なかったです。

断熱も遮音もできる

すごいのが、すぐ近くを走る電車の音がしないこと。気密性も遮音性も非常に高いので、家の中で不安なく音が出せるんです。娘に「夜遅いから静かに」と言う必要もないし、最近はアプリでカラオケまで楽しんでいます!断熱も遮音もできて、非常に満足していますよ。

高気密住宅が得意な
ハウスメーカー・ビルダーの
見分け方

気密住宅と一括りに言っても、その性能は施工会社によって異なります。このため、住宅会社を選ぶ際は、その施工会社が示すC値をよく確認することが大切です。

実は、気密性を示すC値は計算で求めるのではなく、工事現場で測定によって求められる「実測値」です。実際に住宅を建てた後に、特殊な装置を使って計測しなければ分かりません。現在の法律では、施工会社がC値を示さなくてはならない義務はないため、C値を測定し、公表している施工会社は気密性に自信を持っている・力を入れている会社だと言えるでしょう。

反対に、C値を公表していなかったり、聞かれてもはぐらかす会社は、そもそも測定を行っていない場合があるので注意してください。

また、C値の内容も要チェック。多くの会社は「平均値」を公表していますが、中には施工例の中の「一番良い数値」だけを公表している会社もあり、実際の気密性が異なる場合があります。

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編集チームコメント

じめっとした暑さを感じることが多い大阪エリア。地球温暖化や都市化の影響で、年々気温が上昇しており、快適に暮らせる住まいの性能に注目が集まっています。

高気密住宅を建てるために大切なのは、職人の技術力です。このため、しっかりした職人を抱え、施工実績が豊富な施工会社に依頼するのがおすすめです。C値を現場でしっかり測定し、平均値を公表している会社なら、気密性に自信を持っていると見て良いでしょう。