高性能住宅を建てたいと検討されている施主の方が、ぜひ知っておきたいキーワードのひとつが「断熱等級7」になります。断熱等級は文字通り、新築住宅の断熱性能をレベル分けしたものですが、等級7はその最高ランク。果たしてどのような特徴や性能があり、どのようなメリット・デメリットがあるのか、ぜひ知識を深めておいてください。
2022年以前、断熱性能は等級4が最高位でしたがまず2022年4月に等級5が親設。続いて同年10月には等級6と等級7が追加されました。地球温暖化の影響と思われる猛暑への対応や、冷暖房費用の高騰をうけて新築住宅の断熱性能をよりレベルアップするニーズが高まり、それぞれの指標が定められました。では最高レベルである断熱等級7とは、どんな特徴や性能があるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。
断熱等級7は家全体が魔法瓶のような断熱性・気密性を実現している状態と言えます。窓やドアをキチンと閉じていれば、夏の暑さや冬の寒さといった外気温の影響を受けにくく、室内の温度を一定に保ち安いというのが大きな特徴。
地域によって設定されている基準は多少異なりますが、冬場は暖房を切った状態で15℃程度の室内温度を維持でき、夏場はエアコンなしでも快適な就寝環境を維持できることが目安とされています。また2022年以前の最上位レベルであった等級4に比べ、約40%の省エネにつながるレベルと定義されており、エアコン依存度の低減による光熱費の節約が期待できます。
前述しました通り断熱等級7の家は外気温の影響を受けにくく、冬場でも暖房なしで15℃前後(地域により基準が多少異なります)の室内温度を家全体で維持することができ、夏場でも就寝時にエアコンなしで快適さを保つことでできるというのが特色。
それゆえ、冬場においては、部屋と部屋との気温差によって生じるヒートショックの発症リスクを低減させることが期待でき、夏場も熱中症のリスクはもとより、冷房の当たり過ぎで体調を崩す可能性も軽減してくれることが期待できます。
断熱等級7のメリットの筆頭に挙げられるのは何と言っても光熱費を大きく削減できること。断熱性能の高さによって外気の影響を植えにくく、エアコン依存度を軽減するとともに、冷暖房効率も向上。電気代やガス代を年間数万円単位で削減できる可能性があります。
また室内の温度を一定に保ちやすくなるためヒートショックや熱中症のリスクも低くなり、快適な住環境を四季を問わずに維持しやすく、身体面はもちろん精神面の健康にもよい効果が期待できるでしょう。
さらには長期優良住宅やフラット35などの審査もより通りやすくなり、断熱等級が下位の住宅に比べ、資産価値の維持・向上の面でも有利となります。
言うまでもなく断熱等級7を実現するには、従来よりもさらに高品質な断熱材や遮熱性に優れた外壁塗料、高性能な窓ガラスやサッシなどが不可欠となります。そうした部材の高コスト化に加え、物件の建築の際も、より高精度な施工技術が求められるため、物件のトータルな費用は、より高額となってしまう傾向になります。
また断熱性能の高さゆえに夏場の暑さ対策、とりわけ窓からの日差しによって室内に熱がこもりやすくなってしまうことを防ぐことも重要。屋根の庇を深くする、シェードを設置する、Low-Eガラスを用いるなどが求められます。
断熱等級7を実現するためには、高性能な断熱材をいかに厚く、隙間なく設置できるかが大きな鍵となります。それゆえ、断熱材を建築現場で発泡させ壁内部に吹き付けて充填させていく方式を用いていたり、壁をより厚くでき断熱材をより多く設置できる2×6工法を採用しているという業者は有利と言えます。
また、窓や玄関ドアから熱が出入りしてしまうことへの対策も不可欠。窓ガラスやサッシはもちろん、玄関や勝手口のドアについても、断熱性の高いものを選ぶべきです。その上で、窓からの夏の日差しによって熱がこもってしまうことを防ぐための工夫として、庇を深くしたり、日除けのための設備を設置することも視野に入れるべきです。
断熱等級7の家は、快適性や健康面、光熱費など様々なメリットが期待できますが、2022年に設定された新しい指標ゆえに、施工ノウハウや実績を有する施工業者はまだまだ少ないのが実情です。断熱等級7の家を依頼する業者選びの際は、本ページでご紹介した内容を踏まえた上で、その業者が断熱等級7の家に対応できる実績やノウハウを有しているかを、しっかりと見極めてください。
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